鑑賞のススメ:「能」の世界観を通して自国の文化・芸術を知る

[コラム]心に最高の栄養を!だまされたと思って聴いてごらんなさい!<第6回>

 鑑賞のススメ

「能」の世界観を通して自国の文化・芸術の素晴らしさを知る

お能って、現代の私たちにとって、ちょっと分かりにくいし敷居が高いですよね。娯楽性も感じづらいし、よほどのことがないと「観てみよう」とは思わないのでは? 私も初めはそうでした。でも、ある雑誌の記事が私のその思い込みを払拭してくれたのです。その記事によると……

ある世界的なピアニストが来日の際、お能を鑑賞したそうです。関係者は「退屈するのでは?」と懸念したそうですが、その心配は杞憂に終わりました。彼女は演者の一挙手一投足に全神経を集中させ、お能の世界観に泣かんばかりに感激したそうです。

私は、お能には海外の一流の芸術家さえもこんなに感動させてしまうものがあるのに、日本に生まれて、日本が誇る芸術を全く知らないというのはとてももったいない気がしました。「ならば食わず嫌いを克服して、とりあえず飛び込んでみよう、生徒さんたちと一緒に!」と思い立って企画したのが『大人の遠足~お能の世界を旅する!~』でした。

実は先月9月に『大人の遠足~お能の世界を旅する!~』でご指導いただきました能楽師・上田宜照さんにお招きいただき、改めてお能を拝見しました。そして、なぜ海外の芸術家がそれほどまでにお能の世界に心酔したのか、少しわかった気がしました。

 

執筆:岸田京子(英語文化学院あすなろ学院長)


あすなろの『大人の遠足』とは

英語文化学院あすなろは、生徒さんたちの心が英語だけに留まらず文化芸術分野にも向かうように、体験を通して理解を深める教育「文化芸術活動」をしています。なぜかというと、英語を学ぶ目的が本来「国際社会での意見交換、文化交流のため」なので、実社会で通用する英語を身につけるとともに国際人としての教養も身につける必要があると考えるからです。あすなろは、真の国際人を「自国の伝統文化に精通し、それゆえに他国の伝統・歴史・文化にも深い理解を示し尊重する人間」と位置づけています。
『大人の遠足~お能の世界を旅する!~』
2017年~18年に能楽師・上田宜照さんのレクチャーとお能の鑑賞会を開催しました。当時の内容と上田宜照さんのご紹介は下記URLをクリックしてご覧ください。

https://www.asunaro-english.jp/japanese-education-art-culture/633

2017年開催のレクチャーの様子。上田さんからお能の演目や世界観についてご指導いただきました。生徒さんたちは皆真剣に聞き入っていました。将来、国際交流の場でお能について質問されても英語で説明できるように、まずは自身が自国の文化を理解することが大切です。

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